糖質

糖質

糖質と食物繊維とを合わせて炭水化物といいます。
ここでは主に糖質についてまとめたものを記載しています。

~糖質の種類~

多糖類

デンプン・グリコーゲン・セルロース・ヒアルロン酸・グルコマンナンなどの多数の単糖類が数十から数千のグリコシド結合によって連なったものを指します。

オリゴ糖(少糖類)

単糖が3~20個結合してもので,フラクトオリゴ糖などがあります。腸内細菌の善玉菌であるビフィズス菌を増やす働きがあり,タマネギ,ゴボウ,母乳に多く含まれます。

二糖類

スクロース(ショ糖,一般的に砂糖)・ラクトース(乳糖)・マルトース(麦芽糖)などの単糖類が2つ結合して構成されているものです。

単糖類

グルコース(ブドウ糖)・フルクトース(果糖)などこれ以上分解できない状態で糖質の最小単位のものを指します。清涼飲料水には,1缶(350ml)に約20~30gものブドウ糖が入っていることもあるので,飲みすぎに注意してください。

総エネルギーの50~65%を目安に
糖質,タンパク質,脂質はエネルギー源となる栄養素です。糖質は1g当たり4kcalのエネルギーを発生し,タンパク質は4kcal/g,脂質は9kcal/gのエネルギーを発生します。そして糖質は他の栄養素より優先してエネルギー源として利用されます。

エネルギー源として貯蔵される
体内に入ると,グリコーゲンとして肝臓(約100g)と筋肉(約250g)に貯蔵されます。過剰に摂取した糖質がグリコーゲンとして貯蔵されない場合は,脂肪組織でトリグリセリド(中性脂肪)に変換され貯蔵されます。

血糖値の維持
血液中のグルコースを血糖,また,グルコースの濃度を血糖値という。
・血糖値
空腹時 70~110㎎/dl
食後  120~130㎎/dl
※食後2時間後には空腹レベルまで戻ります。
・血糖値の調整にはホルモンは関与しています。
血糖値を下げるホルモン:インスリン
血糖値を上げるホルモン:グルカゴン,アドレナリン,ノルアドレナリン,成長ホルモン,副腎皮質ホルモン

他の栄養素との関係
糖質を過剰に摂取しても,グリコーゲンの貯蔵量は増えることなく,過剰分は脂質に変換されエネルギー源として貯蔵されます。糖質の摂取量が少ないと,エネルギー代謝する上で,脂質からの脂肪酸を利用することが難しくなります。糖質からのエネルギー代謝過程では,補酵素としてビタミンB1,B2,ナイアシン,パントテン酸などのビタミンB群が必要になります。

不足すると

エネルギー不足による悪影響のほか,自律神経のバランスをくずす原因にもなります。
総摂取カロリーに占める糖質の摂取割合が40%以下になると,エネルギーの材料が不足するために,身体がだるくなったり,集中力が無くなったりします。その時,生命維持のために自律神経やホルモンをはたらかせ,脂肪やタンパク質からエネルギーを作り出そうとします。筋力アップをはかっている選手は糖質の補給も忘れずに意識してください。糖質不足が続くとカテコールアミン(アドレナリン・ノルアドレナリン・ドーパミン)の影響で自律神経のバランスを崩しやすくなります。

糖質の食事摂取基準
目安量
栄養素の不足状態を示す者がほとんど存在しない集団で,日本人の代表的な栄養素摂取量の分布が得られる場合は,その中央値とする。この場合,複数の報告において,最も摂取量が少ない集団の中央値を用いることが望ましい.

「日本人の食事摂取基準」(2020年版)
使用期間:令和2年度から令和6年度の5年間

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